毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2020年11月度、北海道運輸局管内の旅客(バス、タクシー)事業者、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均 3.8件。
北海道運輸局管内の11月度の監査対象事業所はかなり少なく、以下8事業所でした。
・トラック 7事業所
・タクシー 1事業所
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また、11事業所の合計違反数は31件でした。1事業所あたり違反数の平均は、約3.8件というところでしょうか。
昨年から地方運輸局ごとの行政処分の件数と傾向をお知らせしております。11月度で比較しますと・・・
- 関東運輸局 256件
- 中部運輸局 92件
- 九州運輸局 57件
- 近畿運輸局 33件
- 北海道運輸局 31件 (本記事)
- 四国運輸局 19件
違反ワースト1位(小項目)は、点検整備実施違反でした。
31件の中身は、以下、17種類の規則違反となっていました。
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ワースト1は、定期点検の実施違反、次いで、指導監督違反や乗務記録・運行記録計の記録違反、乗務時間の告示違反、となっています。
違反ワースト1位(大分類)も、点検整備関連でした。
シンプルに大分類でわけると、こんな感じです。
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ワースト1位 整備関連
ワースト2位 指導監督
ワースト3位 点呼実施
すこし、特徴が出ている気がします?
11月他の1運輸局で整備がワースト1となったところはありませんでした。
総評
総評を1枚の絵にしてみました。
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みなさん、今回の結果をどう思われますか?
運行管理者の重要な業務が・・・
選任された運行管理者は、何が忙しくて、本業である「運行管理者の業務(貨輸送安全規則20条・旅客運輸規則48条)」に集中できない状態にあるのでしょうか?
それとも、法令・行政・規則がもはや古く、運行管理者はペーパーワークで忙しく、ドライバーと話す時間がないということ・・? それとも、事故対応(事後対応)で忙しい?
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指導監督告示と、点呼のシステム化製品
ワースト1となった整備や点検関連のシステムはございませんが、2位、3位の指導監督および点呼については、運行管理者の業務負荷低減、確実な点呼実施記録のため、以下製品がございます。是非ご検討ください。
法定診断(初任、事故惹起、高齢者)以外の一般診断や、自社でKYTを繰り返しつかえる「ドライブシミュレータ」「運転シミュレータ」という機器があります。
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これを一社に一台もっておくだけで、指導監督に関するお悩みが、糸を解きほぐすように解決してゆく可能性があります。
<ドライブシミュレータ>
<対面点呼、IT点呼システム製品>
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