毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2020年11月度、中部運輸局管内の旅客(バス、タクシー)、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均6件。
11月度の行政処分は、
・トラック12事業所
・タクシー2事業所
・観光バス1事業所
合計15事業所でした。
また、15事業所の合計違反数は92件でした。1事業所あたり違反数の平均は、約6件というところでしょうか。
違反ワースト1位(小項目)は、点呼。
92件の中身は、以下、27種類の規則違反となっていました。
ワースト1は、点呼実施義務違反でした。
違反ワースト1位(大分類)は、指導監督でした。
法令規則をもっと大分類でわけると、違った結果となります。
ワースト1位 指導監督
ワースト2位 点呼
ワースト3位 運転者台帳
となりました。
乗務時間の告示違反は、8%程度。
告示違反は、全体の8%程度。指導監督や点呼と比べれば、遵守率がずっと高いように見えます。
おや? 3番目に多いのが、運転者台帳違反・・?
当社は2014年、9000件の行政処分を調査したことがあります。
そのときの上位3つには、下記データにありますように、乗務時間告示が含まれていました。
告示違反の規制強化は、じわりと効果として現れているのかもしれません。
総評
今回のサンプリングを見る限り、指導監督・点呼という、2大違反はそのままの比率である一方、乗務時間の告示違反は少なくなっている….. と見立てることができるかもしれません。国土交通省・トラック協会の啓発活動もさることながら、デジタコの利用拡大が、乗務時間、拘束時間の見える化に繋がっており、抑止効果が生まれているのかもしれません。
みなさま、指導監督の記録ヌケモレ、適性診断ヌケモレ、点呼ヌケモレ、点呼記録改ざん(不実記載)、運転者台帳の起票や記載、大丈夫でしょうか?
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