毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2020年11月度、近畿運輸局管内の旅客(バス、タクシー)、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均 3.3件。
近畿運輸局管内の11月度の監査対象事業所は、
・トラック7事業所
・タクシー2事業所
・バス1事業所
合計10事業所でした。
また、10事業所の合計違反数は38件でした。1事業所あたり違反数の平均は、約3.3件というところでしょうか。前々回の中部運輸局、前回の関東運輸局と比べると、近畿は随分少ないですね!!
同月11月で、運輸局ごと違反総数
関東 256件 > 中部 92件 > 近畿 33件
近畿の事業所は、違反認定数も監査数も少ないわけですから、全般的に法令遵守率が高い?
それとも
近畿の運輸局は、監査の基準が甘い? そんなことはないですよね・・・
さて、内容はどうでしょうか。
違反ワースト1位(小項目)は、点呼、乗務記録、次いで改善基準告示違反
33件の中身は、以下、15種類の規則違反となっていました。
ワースト1は、乗務記録、点呼(実施)、点呼(記録不備)、3種類の違反です。
違反ワースト1位(大分類)は、点呼でした。
法令規則をもっと大分類でわけると、違った結果となります。
ワースト1位 点呼
ワースト2位 乗務記録
ワースト3位 乗務時間の改善基準告示違反
となりました。
点呼違反ナシは難しい? 監査が厳しい?
点呼が4割・・
当社は2014年、9000件の行政処分を調査したことがあります。
このときの違反ワースト1は、点呼関連でした。
先週の関東運輸局では、比率としては点呼は少なかったのですが、今回、少ないサンプルながらも、4割・・。
小さいデータですが、現実を表しているのでしょうか?
総評
総評を1枚の絵にしてみました。
みなさん、どう思われますか?
運行管理者の重要な業務が・・・
選任された運行管理者は、何が忙しくて、本業である「運行管理者の業務(貨輸送安全規則20条・旅客運輸規則48条)」に集中できない状態にあるのでしょうか?
それとも、法令・行政・規則がもはや古く、運行管理者はペーパーワークで忙しく、ドライバーと話す時間がないということ・・? それとも、事故対応(事後対応)で忙しい?
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