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そのアルコール数値、本当に飲酒起因?

2025.10.29

白ナンバー事業者へのアルコール検知器義務化から、もうすぐ2年。
こんな経験はありませんか?

「飲んでないのに数値が出た!」
「あの人が?まさか飲むはずないのに…」
「検知器が壊れたんじゃない?もう買い替えよう!」

実はこれ、緑ナンバーの現場でも時々聞く話なんです。
ということは、白ナンバー事業者では、もっと多くの方が同じような「疑問」に直面しているかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。
その数値、本当に「飲酒」が原因でしょうか?

まずは「落ち着いて見分ける」ことが大切です。
アルコール検知器は、呼気中のエタノールを検出して数値を表示します。
ところが実は、エタノール以外の物質、揮発性有機化合物にも反応してしまうことがあります。
代表的な例を、いくつか挙げてみましょう。

〇 口内発酵(口腔内残留物)
食後すぐに測定すると、口の中で微量な発酵が起こり、呼気にエタノールが含まれてしまうことがあります。たとえばパンや発酵食品を食べた直後などが典型的です。

〇 ケトン体
これは少し意外かもしれません。ダイエット中や断食時、あるいは糖尿病の方などでは、体内で「ケトン体」という物質が発生します。一部のセンサーは、これをエタノールと誤って反応してしまうことがあります。

〇 医薬品による影響
意外と知られていませんが、一部の医薬品にも反応することがあります。
「飲んでいないのに検知された」というケースの中には、こうした医薬品が原因になっていることもあるのです。

実は筆者も入社当時、似たような経験をしました。
お客様訪問の直前、空腹に耐えきれずカレーパンをひと口。
その直後にデモ測定をしたところ……見事にアルコール数値が検知されてしまいました。
(今思えば、あれは軽い口内発酵だったのかもしれません。)

検知器メーカーだから調査できる「アルコール反応調査」

アルコール検知器メーカーである当社は、これまでに数多くの誤検知と思われる事例を検証してきました。
私たちが何度も感じるのは、「検知器を疑う前に、現象を冷静に見ること」の大切さです。
原因を切り分けてこそ、正しい判断と対応ができます。

その「見分け方」の参考として、当社でもアルコール事案が発生した際に実際に使用している
「アルコール反応調査票」 をご紹介します。
https://tokai-denshi.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/unyuanzensupport/siryou/tyousa.pdf

アルコール反応調査票

この調査票は、検知されたアルコール数値の原因を一つひとつ整理し、再現性を確認するためのツールです。測定時の状況(食事の有無・服薬・体調など)を丁寧に記録することで、「飲酒による反応」なのか、「その他の要因による一時的な反応」なのかを見極めることができます。

実際、現場で「思わぬ数値」が出たときにこの調査票を活用すると、感覚や思い込みではなく、事実に基づいた判断が可能になります。

つまり、この調査票は単なる報告書ではなく、「なぜ数値が出たのか?」を冷静に分析するための「現場の知恵」なのです。

誤検知を正しく見分けることが、安全運転管理の第一歩。
そして、こうしたノウハウを共有することが、私たちメーカーの責任でもあります。

誤検知を防ぐための参考情報

・飲食物によるアルコール反応リスト
食後のパンや発酵食品など、思いがけないものが反応する例をまとめています。
https://tokai-denshi.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/unyuanzensupport/siryou/food.pdf

飲食物・医薬品反応調査データ

・動画:飲食物によるアルコール反応の様子
実際にパンやお菓子を食べた直後に測定した、リアルな検証動画です。

・医薬品によるアルコール反応リスト
うがい薬や風邪薬など、身近な医薬品にも反応する場合があります。
https://tokai-denshi.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/unyuanzensupport/siryou/medicine.pdf

医薬品によるアルコール反応リスト

最後に ― 数値を「測る」だけでなく、「伝える」「守る」へ

アルコール検知は、数値を見るだけでは終わりません。
大切なのは、その数値をどう扱い、どう活かすか。
誤検知を正しく見極め、記録を確実に残し、チームで共有する。
その一つひとつが、会社の安全文化をつくっていきます。

東海電子では、白ナンバー事業者向け安全運転管理DXシステム「アンマネ!PRO」を2025年10月にリリースしました。アルコール検知器メーカーとしての技術と信頼を生かし、アルコール検知器・システム利用料・保守・校正をまとめたオールインワンパッケージとしてご提供しています。

そして私たちは、導入して終わりではありません。これまで培ってきたノウハウを活かし、導入後も末永くフォローし続けます。

白ナンバー事業者向け安全運転管理DXシステム「アンマネ!PRO」

点呼も、記録も、校正も。
安全運転管理に必要なすべてを、ひとつの仕組みで。

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詳細は下記製品特設サイトを参照ください。
「アンマネ!PRO」特設サイト:https://lpfo.tokai-denshi.co.jp/anmanepro