飲酒運転

 

4年前の6月28日に千葉県八街市で起きたことを覚えていますか? その後の千葉県警の飲酒運転統計と加害者企業の不都合な真実。

2025.6.28

2021年6月28日のことでした。報道されることも、もう少なくなりました。

当社の採用面接で、「千葉県八街市の事故」のことを覚えてますか? と聞いても大概は「聞いたことがあるようなないような・・・」という回答が多いです。

報道は少なくなりました。ネットニュースはリンク切れが多い。地元紙千葉日報さんが比較的多く記事リンクを残されており、読むと記憶がよみがえります。

 

事実は裁判資料で公開されています。

 

 

千葉県、令和6年の飲酒運転

千葉県の飲酒運転は、事故後、増えつつあるようです。

「増」? はい。 

見間違えではありません。ほら。

 

出典 千葉県警 令和6年中における交通人身事故の発生状況について より

令和3年の死亡事故「4」のうち1件が、上記事故である。

その後、千葉県の飲酒運転重傷事故と死亡事故は、令和3年を下回ったことは一度もない。

・ 飲酒運転自転車関連死亡・重傷事故は、近年は横ばいで推移しており、年齢層別では50歳代が最多。
・ 発生時間帯で見ると、21時台と明け方の時間帯(4時台から6時台)に多く発生しており、死亡事故は5件中4件が夜間帯に発生している(平成27年から令和5年の平均でも、21時台が最多)。
・ 運転者の年齢層は、20歳代が最多となっており、次いで50歳代が多くなっている。
・ 飲酒先は、飲食店が全体の約5割を占めている。
・ 運転の目的別では、飲食と買物、通勤・退社で半数以上を占めている。
・ 飲酒終了から、1時間から2時間経過後に運転を開始している者が約3割を占めている。
・ 運転開始場所は、飲食店駐車場、自宅駐車場及びコインパーキングで全体の約6割を占めている。

 

被害者、加害者(個人)、加害者(企業)は?

被害者の方。

当然であるが、遺族への取材は控えられており、遺族会等の活動もされておられないようで、その後の状況は不明である。

 

加害者の方。

裁判記録にあった加害者個人(おそらく服役中)へ取材するメディアもないようで、動静不明である。

 

企業は?

トップページには代表のお詫びの言葉が今でも記載されている。

 

が、このコメント後の企業活動の新着はほとんどなく、再発防止等がどのように行われているのか動静不明である。

(一度、当社・当職にて教育機会を頂き、当該企業および協力会社の方々へ、飲酒やアルコール依存に関する講習をやらせていただいた)

 

民間の調査会社を使って最近の様子を調べてみました。そのデータが事実なら、同社事業は継続され、事故により離れていた取引先が戻りつつあり業績は好調だという。

そうなんだ。

何という残酷な真実だ。

被害者の人生は短かく、被害者家族やご遺族の人生は、長い。苦しみと憎しみを抱えたまま。

 

おそらくいまも時がとまっている。いのちをとりとめた3人の療養はどうなっているのだろうか? 時は動きはじめただろうか?  

事故は減っていても被害者家族は毎年増えている。生き続けなければならないから。残酷な真実だ。

 

2025.06.28

Tetsuya Sugimoto

(記事サムネイル画像は NHK web   https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220628a.htmlより)