国土交通省の公式輸送統計が出ました。4月度の。
貨物(緑ナンバー輸送)
前月3月と比べると、輸送トンキロ数が落ちてます。
トン数は、経済活動(荷主側のビジネス)だとして、それを「運んだ距離」がやや減。トラック輸送を探す荷主側の不足感が、若干あると見るべきでしょうか。
気にしなくてはいけないのは2019年同月比かもしれません。日本の経済活動、社会活動そのものが縮んでいるような・・・。
貨物(白ナンバー輸送)
むむ。白ナンバートラック輸送が伸びています。前月比、同年前月比、2019年同月比、トン数、トンキロ数、6冠ですね。
注)貨物の輸送統計は全事業者調査ではありません。標本調査です。
トラック協会の速報値
いくつか見てみましょう。
総評によれば
運転者の採用動向は▲16.6(前回▲19.1)と2.5ポイント上昇、運転者の雇用動向(労働力の不足感)は74.0(前回82.6)と8.6ポイント低下し(不足感は弱くなった)、労働力の不足感は緩和した。
といいつつも、今後については
運転者の採用動向は▲21.5(今回▲16.6)と4.9ポイント低下し、運転者の雇用動向は83.4(今
回74.0)と9.4ポイント上昇し、運転者労働力の不足感は強くなる見込みである。
だという。
総評によれば・・
所定外労働時間は▲46.6(前回▲36.2)と10.4ポイント減少、貨物の再委託(下請運送会社への委託割合)は▲14.3(前回▲4.7)と9.6ポイント減少した。
今後については
所定外労働時間は▲49.3(今回▲46.6)と2.7ポイント減少し、貨物の再委託は▲19.3(今回▲14.3)と5.0ポイント減少の見込みである。経常損益は▲22.4(今回▲13.9)と8.5ポイント悪化する見込みである。
だという。
総じて、直近では「物流クライシス」というほどでもないが、先行きは読めず、予断を許さない、という感じでしょうか。
政策パッケージは、さっそく、ジワリとですが効いてきているような・・(再委託の部分とか)。
政策的にはモーダルシフトが核心にあるので、鉄道やフェリー輸送統計も併せて見ないといけないのかもしれないです。