Pixtaより
(3) 中型トラックの酒気帯び運転事故
7月7日(日)午後8時19分頃、埼玉県深谷市の国道において、同県に営業所を置く中型トラックが交差点手前でガードレールに接触し、横転した。
この事故により、中型トラックの運転者が軽傷を負った。
事故現場に駆けつけた警察官がアルコール検査を行い、当該運転者の酒気帯び運転が確認された。トラックの車内からアルコール飲料の空き缶が発見された模様。
【国土交通省 メールマガジン「事業用自動車安全通信」第768号(R6.7.12) 】
「車内でアルコール空き缶」。もうそんな光景はないと業界では思っていたハズ・・。
・・・いつ飲酒したのだろう? 休憩中?
電話点呼不要な状況?(もし電話点呼していれば・・)
そもそも業務前点呼は問題なかったのだろうか?
まさか運行途中にお酒を購入したとか?・・・?
そもそも、無点呼?
こういう行動をする人がどんな人なのかも気になります。。同僚の評判とか?
普段の行動はどうだったのでしょうか・・気になります。
「やっぱりあのひとか・・」
なのか
「まさかあのひとが!?」
なのか・・・
大型トラックを 酒気を帯びて 運転する その気持ちを、どうしても知りたいです。
これだけ飲酒運転に対して厳しい法規があり、会社も指導しているはずなのに。
本当に、本人に聞きたい。
あなたは、なぜ 酒気を帯びてトラックを運転できると思うのですか?
いわゆるアルコール依存症だとすると、会社は家族は気づかないものなのでしょうか?
・点呼(対面もしくはITもしくは電話)は実施されたのでしょうか?
・義務化されているアルコール検知器は、役に立たなかったのでしょうか?
・当該ドライバーの飲酒習慣(auditの点数等)はどうだったのでしょうか?
・警察による呼気アルコール検知器の結果数字は、どれくらいだったのでしょうか?
・濃度数値は、残酒なのか。点呼後の故意の飲酒なのでしょうか?
今後、このような事実を、メールマガジンの内容には含めていただき、かつ、「事業用自動車総合安全プラン2025」検討会でも、全件分析してほしいです。以前はもっと詳細が報告されていたのになぜ隠すのでしょうか。
ところで、プラン2025
国土交通省は、3年前、2021年3月にプラン2025で飲酒運転防止の施策実施宣言しました。
一部実施されていますが・・。
一部実施されていますが・・・。
・「点呼の正しいタイミングの周知」 → どんな施策?
・「アルコール検知器の要件追加」→貸切バスの2024年4月1日からのアレ?
・点呼時のアルコールチェックの強化→貸切バスの2024年4月1日からのアレ?
でも、貸切バスの酒気帯び事案は、トラックと比べて圧倒的に少ないですよね。
統計的にはダントツでトラックドライバーによる飲酒運転が一番多い。明らかです。
なぜ、貸切バスで施行した要件追加は、本来トラックになされるべきでは?
今回、死傷者がでなくてよかったですね。
上記トラックドライバーが、もし、今回の事故がなく、出発していたら、あと何時間、どこを運転していたのでしょうか?
このドライバーは乗務後点呼をどう乗り切るつもりだったのでしょうか?
まさか、点呼執行者不在?
繰り返します。
プラン2025のフォローアップ会議においては、貸切バスは統計上の飲酒運転ゼロを達成している業種とされています。
従って、プロドライバーの飲酒運転の統計からすると、このプラン2025の施策は、トラックを前提にしていると考えるのが自然だと思いますので、貸切バスの飲酒検査規則改正とは違う施策が用意されているのではないかと考えています。
令和6年 アルコール検知器の要件変更? 機器認定制度の調査?
今年の8月に令和6年の国土交通省概算要求が出ています。
自動車局の令和6年予算を見ると、来年から、「ほんとうのゼロ件」へ向けてすこし動きがあるようです。
令和6年度 自動車局予算(概算要求) P17 より
さて、アルコール検知器はどんなふうに要件が変わるのでしょうか? 検知精度? 電磁データ化?
抑止力? 監査のしやすさ? 証拠能力?
例:事実に基づく調査のために記録型アルコール検知器を使用する義務
例:点呼実施事実をより明らかにするために、「時刻」が電子的に残るアルコール検知器
例:世界の飲酒検査手法のトレンドにあわせ、「呼気吹き込み式」のみを事業法下における呼気サンプリング手法とする(実際、すでに鉄道局や航空局では 吹きかけ式ではなく呼気吹き込み式を規則としている事実がある)。
例:事実に基づく調査のために、点呼した事実が『後付けで改ざんしにくい点呼記録簿』として残るとか「電子点呼データ保存の義務」に踏み込めばいいのになと思います(本誌では兼ねてからこの意見を提議していましたが、結果的に 2023年10月 貸切バスのみ、このような内容が決まりました。トラック業界にも当然適用されるべき規定と本誌は考えます)。
さて、プラン2025の終わりの年が見えてきています。もっといえば、プラン2030を策定するまであと2年ほどかと思われます。
本誌は、プロドライバー・プロ事業者の飲酒運転ゼロのための実効性ある施策例として、以下が必要と考えています。
- アルコール検知器の性能要件を、「デジタル記録」必須とする。(DX掲げてますよね)
- 記録型のアルコール検知器の結果を定期的に運輸支局か県トラック協会局へ提出することを義務づける(けっこう効くと思います)
- クラウドアルコールチェックの仕組みで、運行ごとに、運輸支局または県トラック協会へリアルタイムでデータ送付することを義務づける(いちいち現場にいかなくても、運輸局で一目瞭然です)。
- 飲酒事案があった場合、再発防止として、「アルコールインターロック装着」を行政指導(罰則)で義務づける。当然罰則なのでこの場合のアルコールインターロック助成金利用は禁止です。
- 点呼実施の証拠が残る「点呼機器の設置」を義務づけ、点呼データの提出を3年間義務づける(点呼データに関して2024年4月から貸切バス業のみで実現)
- 指導や教育の問題であれば、「飲酒教育の実施と記録保存」を義務づける(航空局では義務とされている)
- 健康診断時に、アルコールスクリーニングテスト(Audit)実施を義務づけ、かつ記録保存の義務を課す
併せてこちらの記事もご覧ください。
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