昨日、とある会合に出席しました。
コロナ禍を経て、ということもあったのでしょうが、100名もの「関係者」が集まりました。
笑いもあり大賑わいでした。
でも、この集いに来た方のほとんどは、気丈に振る舞いながらも心では慟哭している、交通事故被害者の方々なのでした。
みなさんそれぞれ近況を報告するのですが、心の中は、日々の生活は、集い自体の明るさとは別世界なのでした。
今でも写真を見られない、仏壇の前に立てない。日々の悲嘆と慟哭を聞き、歓談しながらも私は内心ずっと愕然としていました。
被害者当事者ではない私には、本当に想像しきれない悲痛かつ過酷な日々、それを、今、どうにか生きてらっしゃる方が、目の前に大勢いました。笑いながら。泣きながら。
11月28日は、主催者の方が1999年に飲酒運転事故(トラック追突)で命をなくした2人の子供の命日なのでした。その後、危険運転致死傷罪、各地の被害者家族との連携、当事者なのに、被害者を支援・・という活動を20年以上なされた結果、100名近いという集いになっています。
そう、飲酒運転事故数は「統計グラフ上」減っていますが、実際残された加害者家族の人数は増えてゆくのです。
この会は、これ以上盛況になってはいけない、これ以上当事者参加が増えてはならない、そう強く思いました。
12月1日 とは?
交通安全業界の方はご存じのとおり、道路交通法施行規則改正により、30万以上もの膨大な数の企業(事業所)が、従業員に飲酒検査を実施しはじめる最初の日ですよね。
みなさんにおかれましては、今日からスムーズに運用は開始されてますでしょうか?
さて、先週の上記の集いがあり、今日、飲酒検査義務開始日を迎えたのですが、あらためて今日、思い出さずにいられないのは、八街市の事件のことです。
上記集いには 八街の被害者の方はいらっしゃらなかったですが、当事者からすればたった2年半で、同じ被害者同士とはいえ、事故を思い出すような活動や話はできる状態ではないだろうと想像します。
わかりませんが。今はどうしているのでしょう。
八街市の事件の裁判記録も、2年もたつとだんだんメディア記事からも消えてゆきます。
何が起きたのか? かろうじてNHKの記事がいくつか残ってます。
証言 当事者たちの声
8年8か月と25日生きた勇斗へ~八街児童5人死傷事故
https://www3.nhk.or.jp/news/special/jiken_kisha/shougen/shougen36-2/
ふだん気をつけなければならないと思っているが、事故統計や施策評価、法の効果的には
こうなのでしょうが、現実は違います。人数の数え方が。
遺族も「ひとり」ではありません。1事件あたり、親類もあわせると最低10人はいるでしょう・・
今回、飲酒以外にも日々起きて悪質な交通犯罪の被害者の方とも知り合いました。
交通犯罪被害者のさまざまな団体の活動をほぼ知らず、犯罪被害者等基本法のことも知らず、職業がら恥ずかしく思いました。
そんなことがあり、今日、12月1日に考えたこと。
どうか来年の「集い」に、あらたな当事者が増えていませんように。
八街市事件をうけて施行された新制度がきちんと「ゼロ」を達成できますように。
2023.12.01
Tetsuya Sugimoto
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