飲酒運転

 

アルコール検知器協議会

 

日本は世界でいちばん検知器メーカーが多い国かもしれない。なのに、そんな日本で飲酒運転ゼロにほど遠いのは なぜなのか?

2023.3.9

アルコール検知器認定機器 15団体43機種に。

先般、アルコール検知器協議会の会員が、増えに増えて、71社になっていることをお伝え致しました。

先日、アルコール検知器の認定機器メーカーおよび認定機器が 最新化されました。

https://j-bac.org/certified_devices/application_form/#ninteikiki

いろいろなタイプのアルコール検知器が増えてきております・・・。


当サイトでは、運輸事業者へのアルコール検知器使用義務化、安全運転管理者選任事業者へのアルコール検知器使用義務化、この2つの制度において、「飲酒検査結果のデジタルデータ保存」という要件が不足していることは制度的な欠陥である、と考えています。飲酒検査の記録は手書きでOKということは、飲酒運転防止政策の評価面で、致命的だと考えます。一般論としても、です。だって ・・・・やめておきます。パブリックコメントで何度も訴えていることなので。

さて、当サイトではこの度 アルコール検知器協議会の認定機器 43機種をすべて調べ、「記録が残る」「残らない」色わけをしてみました。

これが、全機種リストです。

これを見ると、アルコール検知器とは、基本的にはメモリ保存機能やPC、最近ではスマホを通してクラウド上に保存等、電磁的に記録が残る機能が主流であると言えそうです。

みなさまの手元にあるものは、如何でしょうか? 日時や結果が記録に自動的に残るタイプでしょうか? 
アルコール検知器協議会の 検定制度に合格した製品でしょうか? それとも、協議会にすら加入していないメーカーのものでしょうか?

71社か・・もしかして世界一検知器メーカーが多いのでは??

71社ときいて、ふと思いまして。もしかして、世界の検知器サプライヤー一大生産地である中国よりも多いのではなかろうか? と。 

つまり、世界でもっとも「検知器メーカー」が多い国は、日本なのではなかろうか、と。

個人的には欧米のメーカーや検知器業界はだいたい知っておりまして、ざっくり欧米のメーカー数は多くはない、と断言できます。

韓国にもまあまあ検知器メーカーはいるのですが、やはり中国がいちばんなんだろうな・・と思っておりました。ほんの1年半前までは。

日本の白ナンバー飲酒検査の義務化により、新規参入が増えるのはビジネス上の摂理ですよね。
案の定、アルコール検知器協議会の会員が増えたり、アマゾンや楽天のECサイトでも、検知器メーカーや新製品アルコール検知器が日に日に増えてきました。そして、71社になったわけです。

もしかして、日本は、世界一 メーカーが多い??

アリババで調べてみた。

今回の簡易調査方法;

 ・アリババから「アルコールチェッカー」で検索
 ・商品ごとで出てくるので、Verified Supplyer で絞り込み。
 ・サプライヤーの企業情報を1社1社、中国企業であることを確認。

はい。

44社でした。

しかし、アリババに登録していないアルコール検知器メーカーもいるはずです。警察の取締りで使う、エビデンシャルなアルコール検知器・測定器のメーカーは、アリババには登録していないと思われます。また、企業向けに特化したメーカーで、同じくアリババに登録していないメーカーもいるかもしれません。

アリババ44社+警察納入・大手運輸向けメーカーが、仮に20社くらいいるとして・・。

60~70社?

いや、もっといる可能性はありますが、とりあえずの調査として、ぎりぎり、今のところは、中国よりも日本の方が多いように思います。すみません、マーケティング会社のマーケではないので、あまりあてにしないでください。

ただ、根拠として言えるのは、

  ・商用車、一般企業、両方に、予防的にアルコール検知器の使用を法制化した国は、日本のみである
  ・アルコール検知器の業界団体が存在する国は,日本以外に存在しない

この2点です。他の国では、ここまでメーカー数が増える背景(法規制・法改正)はないです。

日本には業界団体があるからこそ、すくなくとも、アリババを使わずに、「何社いる」という統計がとれます。

日本は世界一アルコール検知器メーカーが多い国である! (説)

みなさま如何でしょうか? この説に、納得されますでしょうか。
いや、あんたそれはおかしいぞ! という方はぜひ内緒でご連絡ください・・。

 

で、肝心の飲酒運転は減っているのか?

3月に入り警察庁から2022年度の交通事故、違反数が公表され、すべての統計が出そろいました。

2022年、飲酒運転はゼロになったのでしょうか?

アルコール検知器協議会の会員が増えたのも、認定機器が増えたのも、すべては千葉県八街市の事故が発端です。あれは、2021年6月のことでした。もうすぐ2年が経とうとしています。

ようやく飲酒死亡事故が100件を切るラインが見えてきました。

一方で、なんと検挙者は増加なのです・・。

繰り返します。

八街市の飲酒事故の翌年に、飲酒運転検挙者は増えたのです。

どう捉えて良いのでしょうか? もちろん、ほとんどが一般人の飲酒運転です。職業運転手や運輸業界の方はそんなに多くは含まれていないと思います。

それにしても、アルコール検知器メーカー数が世界一で、世界でもっともアルコール検知器流通量があるかもしれない日本で、まだこんなにも飲酒運転をする人が残っている(しかも増えた)とは・・。

アルコール検知器業界がいくら賑わっても、肝心の飲酒運転が減らないのでは、意味がないと感じます。

千葉県では。

実に残念な令和4年の事故統計が出ています。八街市の事故が起きた翌年、飲酒事故も、飲酒死亡事故も、増えました。

https://www.police.pref.chiba.jp/kotsusomuka/konzetsu.html

なんなんだいったいこれは。