運行管理高度化検討会においては、
①遠隔点呼の拡大
②自動点呼(ロボット点呼)の導入
③運行指示書の一元化
④運行時以外の運行管理業務の一元化
4つの規制緩和をまとめてやっています。
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk2_000082.html
ややこしくなるので、今回から遠隔点呼とは分けて 自動点呼の情報をお知らせ致します。
事業者、検討会ともに、「自動化」へ進んで良いか、いまいちど止まって考えるべきか、悩んでいる様子が窺えます。確かに、良い面もあれば、不安な面もあるというのがヒアリングからもようく窺えました。
今回結論、「条件つき終業点呼自動化」
悩むポイントははじめから予想されたことで、IT点呼や共同点呼概念からすると、わりと古い論点です。
まさか、このような結論を検討会が出すとは予想外でした。
”制度化にあたっては当面、条件付き点呼自動化(非常時は運行管理者等が対応)を対象とする”
「自動点呼させてもよいが、そばにいなきゃね」。「点呼場は無人OK、たてもの内に有人義務」。当面、これで行くようです。
終業点呼ですら完全無人、完全自動点呼制度化をあきらめたということ??? 当面とは???
実証実験で重篤な疑義が出たのでしょうか? なんとなく不安だからなのでしょうか?
議事録からも読み取れません。むしろ、乗務前自動化をロードマップに載せないことすら議論されているようにも取れます。示すことを考えてほしい・・って、示さない意見があるってことですよね。
<乗務後自動点呼の要件とりまとめについて>議事録より
○ 条件付き点呼自動化の定義について、必ずしも点呼実施場所に運行管理者の存在を義務付けるものとはしないように検討してほしい。
○ 自動点呼導入による効果について、基本的な考え方で触れてはどうか。
○ 年度末の条件付き乗務後点呼自動化の取りまとめに際し、引き続き乗務後点呼の完全自動化や乗務前点呼の自動化を目指すべく、今後のロードマップを示すことを考えてほしい。
○ 自動点呼について、将来的には機器に学習機能の搭載が必要になってくると思料。
事業者からすると、自動点呼機器に投資しても、異常時有人対応が条件という・・・。
無人点呼はOKだが、緊急時・異常時対応のために有人バックアップが必須=条件つき。
結局、点呼支援機器??? 点呼を機械に任せているあいだに、別の仕事ができますよ、程度の生産性向上?
対面神話か? 心理的な抵抗感か? テクノロジーの未熟さか? 性悪説か?
無人点呼の道は、「当面」 なくなりそうです。3月末の「最終案」で、検討会があらためてどういう大義をもって、「完全無人点呼はない」とするのか。あるいは、無人点呼への道はまだ残されているのか?
事業用自動車の安全プラン2025があるなか、「無点呼・点呼未実施起因事故」問題(明らかに行政処分件数や、事故調査報告書の内容を見ると、点呼不備事業者が多い)にどう対応してゆくのか。
ロボット点呼は、運行管理者の生産性向上に直接貢献できるのか?
ロボット点呼は、路上の「無点呼ドライバー」を減らし、安全に貢献できるのか?
ロボット点呼は、ちょっと便利、ちょっと楽チン「点呼支援・点呼補助ロボ」で終わる運命なのか?
袋小路に入ったのだろうか・・・。やはり、行政としては、冒険すぎる施策なのだろうか・・。
点呼自動化が本来目指していた価値は? あのロードマップは、早々に取り消し?
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残念な、「条件つき」。
無人点呼 詰むや 詰まざるや?
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2024.12.16
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2024.12.13
搦め手。唐突な、自動運転タクシー。ここで管理の受委託を議論するんだ・・。「事業者以外の、第三者の遠隔点呼」まで搦め取られちまったかなあ。
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2024.12.12
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2024.12.12
”止まらない、やばい。皆さん落ち着いて。止まって” 緊迫の12分。あわや軽井沢スキーツアーバス事故と同じ大事故。ふじあざみライン大型バス事故調査報告書から何を読み取るべきか?