安全運転管理者制度

 

アルコール検知器協議会

 

記録型アルコール検知器

 

白ナンバー

 

続・アルコール検知器の選び方(アルコール検知器協議会編)

2021.9.7

 

さて、来年4月1日に向けて、安全運転管理者選任事業所ではアルコール検知器を準備しないといけません。

そろそろ情報収集を・・・と動いている企業様が増えつつあると思われます。

今回は、前回緑ナンバー事業者向けにご紹介した記事に続いて、別の観点からアルコール検知器の探し方、見つけ方をご紹介したいと思います。

情報多いけど、オススメしない選び方探し方

まず、某サイト「ア○ゾン」、「楽○」で、『アルコール検知器』と入力してみてください。
すると・・。

はい。だいたい500件くらい出てきませんか?

金額は、いちばん安くて 500円。一番高くて、15万円くらいでしょうか?

さて、どうやって選びますかね。。価格ですか? 性能ですか? 

ちなみに、みなさんは、アルコール検知器の「性能・選定・購買」を、どうお考えでしょうか?

個人が、セルフチェックのために使う・買うならよいですが、企業使う場合、運用の継続性からすると、同一機種で一定の性能で、一定の期間継続入手できるものが望ましいと思われます。

 

アルコール検知器メーカーは、そもそも何社あるのか?

 

ア○ゾンや楽○で調べるのとくらべて、日本のアルコール検知器メーカーを、もっとカンタンに調べる方法があります。

こういうときこそ「業界団体」です。

国内唯一のアルコール検知器に関する業界団体、その名も・・。


アルコール検知器協議会

という団体があります。

https://j-bac.org/

当社も当然加盟しております。

24社が加盟しています。
わりと多いな、と思われるかもしれませんが、すべての加盟企業がアルコール検知器メーカーなわけではありません。

加盟団体のウェブサイトをみれば、完成品メーカーであるか否か、だいたいわかるかと思います。だいたい15社というところでしょうか。

如何でしょう、多いですか? 少ないですか?

 

 

認定機器メーカーは、何社? 認定機器は何機種?

さて、国内唯一の業界団体を標榜するアルコール検知器協議会では、2019年から、「アルコール検知器検定制度」を創設し、認定機器を公表しています。

 

この制度は、定められた技術規格に対して第三者機関による適合試験を行うことでアルコール検知器の信頼性を高め、また、しかるべきスペックや取り扱い説明を消費者へ周知できているか等、説明責任のコミットメントをメーカーに課すことで、機器およびメーカーとしての総合的信頼性を高めることを目的としています。

この検定制度は、業界団体による自主規格ではありますが、消費者(企業含む)が市場からアルコール検知器を調達するにあたって、客観的かつ公正な認定機器として参照されることを目指しています。

アルコール検知器メーカーは、第三者機関に「4セット」提出し、適合性試験を受けると、下記のような結果が出ます。

 

 

適合性試験の結果のほか、提出書類の審査を受け、このように、認定合格証がアルコール検知器協議会から発行されます。

 

 

 

消費者庁がアルコール検知器の市場抜き取り調査をした件

2015年のこと。
アルコール検知器協議会設立や認定制度の創設の背景のひとつとして、こういう一件がありました。

 

インターネットでアルコール検知器を入手した消費者が、消費者庁に、「精度がおかしい」と伝える件数が一定数あったらしく、市場抜き取りチェックを実施し、その結果を大々的に公表したのです。詳細は中身をご確認ください。

個人的には、こりゃあ業界がケンカをうられたな、と感じたのと、しかしながら、アルコール検知器業界側も、じつは、「業界団体」が存在しませんでしたので、ある意味、言われたい放題を許容するしかないな、と思った記憶があります。。

これだけが理由ではないですが、協議会が設立された背景のひとつであったとも個人的には考えております。

 

アルコール検知器協議会 認定機器メーカー数

さて、2019年4月からスタートした検定制度ですが、

https://j-bac.org/certified_devices/application_form/

によれば、2021年8月時点で、会員数24社に対して、認定機器メーカーは8社。

サンコーテクノ株式会社
株式会社JVCケンウッド
株式会社タニタ
中央自動車工業株式会社 
テックウエルインターナショナルジャパン
東海電子株式会社
株式会社パイ・アール
フィガロ技研株式会社
認定機器メーカー


あれ? 検知器メーカーはもっといるような気も・・。

いずれにせよ、費用をかけて(試験はタダではないので)検定制度によって自社の製品・精度の客観証明をしよう・したい、というアルコール検知器メーカーは、8社ということのようです。

 

 

アルコール検知器協議会 認定機器数

 

はい、現在、30機種あります。

 

認定番号実売機種
JB10001-19中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-103
JB10001-20中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-202
JB10001-12中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-402
JB10001-13中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-403
JB10001-21中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-302
JB10001-30中央自動車工業株式会社 SOCIAC SC-502
JB10001-1株式会社タニタ アルブロ FC900
JB10001-2株式会社タニタ アルブロ FC1000
JB10001-3株式会社タニタ アルブロ FC1000D
JB10001-5株式会社タニタ アルブロ FC-1200
JB10001-6株式会社タニタ アルブロ FC-1200F
JB10001-22株式会社タニタ HC211
JB10001-23株式会社タニタアルブロ HC310
JB10001-14株式会社タニタ EA-100
JB10001-28株式会社タニタ EA-100E
JB10001-9フィガロ技研株式会社 フーゴプロ FALC-11
JB10001-17フィガロ技研株式会社 フーゴスマートFALC-21
JB10001-18フィガロ技研株式会社 フーゴスマートFALC-31
JB10001-10サンコーテクノ株式会社 ST-3000
JB10001-27サンコーテクノ株式会社 ST-2000 ALC-FACE
JB10001-7東海電子株式会社 ALC-PRO2
JB10001-15東海電子株式会社 ALC-miniⅣ
JB10001-16東海電子株式会社 ALC-MobileII
JB10001-8株式会社パイ・アール AlkillerW
JB10001-11株式会社パイ・アール AlkillerPLUS
JB10001-31株式会社パイ・アール AlkillerPLUS 据置版
JB10001-24テックウエルインターナショナルジャパン(株) FT-001
JB10001-25テックウエルインターナショナルジャパン(株)FT-001A
JB10001-26テックウエルインターナショナルジャパン(株)FT-003
JB1001-29株式会社JVCケンウッドCAX-AD100

 

8メーカーで30機種ですので、1メーカー平均3.8機種 というところでしょうか。

さすがにア○ゾン、楽○ の数百ほどではないですが、認定品からアルコール検知器を選ぶ場合であっても、30択! です。

 

認定合格品のうち「記録タイプ」VS「表示のみ」

さて、今般、白ナンバーアルコール検知器義務化ですが、「1年記録」という義務があります。

手書きで運用するか? 自動記録タイプ(PCやスマホや内部メモリ)か? は、安全運転管理者の管理の効率性からすると、重要な「選ぶ基準」になると思われます。

 

https://j-bac.org/certified_devices/application_form/
より、本誌が作成

 

アルコール検知器は、用途や目的によってわかれますが、企業が使用するにあたっては、まず、エビデンスとして、記録用紙や電子記録として残るか残らないか、は重要なポイントとなるでしょう。

アルコール検知器協議会の認定品を見る限り、

70%

が記録型でした。

なんだかんだ言って、これを見る限り、

アルコール検知器の主流は、結局、記録型である

と考えるのが妥当と思われます(すべてのメーカーがすべての出荷数を公表しない限り)。

単純な話で、ニーズが高くなければ、各メーカーは、記録型にわざわざ研究開発投資しないハズですからね!

 

是非、あいまいな運用にならないよう、日時、時刻の記録ができるアルコール検知器を。