やはり、と言いましょうか・・。
アルコールチェック義務化以前から、バス、トラック、鉄道でも起きていましたから、航空業界でも当然起きるでしょう。
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku10_hh_000200.html
緑ナンバー業界の方は驚かないかもしれません。
なぜなら、もはや、運行管理者になるための基礎講習のテキストにすら
『アルコールチェックをめぐる運行管理上の問題』と題して、わざわざ、不正事例集(やり方も含めて)を紹介しています。
つまり、緑ナンバー業界(行政)では、国家資格取得の教科書にのってしまうくらい、アルコールチェックの不正は当たり前であるということ。
いや、もはや世の中の誰も驚かないかもしれません。
なぜなら、アルコール検知器の普及にともない、インターネットで抜け道や不正なやり方を検索する人が増えているであろうことは、想像に難くないことでしょう。
そして、今回のような件が明らかになり、インターネットメディアが事実を丁寧に報道すればするほど、不正のやり方は「誰もが詳しく知る」ことになります。ほんとに、もはや、公知の事実なのです。
試しに、検索してみてください。
(おっと、会社のPCからやると、あらぬ疑いをかけられかねませんので、みなさまご注意を)
先般、安全運転管理者選任事業者へのアルコール検知器使用義務付けの道路交通法施行規則改正が決まりました。
今後さらにアルコール検知器がより社会に広く普及することになりますが、今回のように、すり抜け方法がインターネットを中心に、すでに広く公知されていますので、気をつけてみていないとすり抜けが横行する可能性があります。
身代わりをテクノロジーで防ぐ限界
率直にみなさまにお聞きしたいのですが、アルコールチェックの身代わりが出来てしまうのは、アルコール検知器のせいでしょうか?
検知器メーカー各社は、おそらく、かなり以前から何度も身代わり事案を経験済みでして、身代わり防止の機能は、最近は当たり前といっていい機能と言えます。
・記録を残す。
・カメラを使用する。
・動画でリアルタイムでアルコールチェックを監視する
・生体認証(顔認証)
・免許証認証
・検知器個体すりかえ抑止のための、フラッシュやシリアル番号
・ほか
写真撮影機能があるから一安心、と思うのは導入企業としては自然なことでしょうが、これを無効化するのが、今回のような「身内のかばいあい」的な事案です。ぐるみ、でやられてしまうと防ぐのは本当に難しいのです。
こうなってくると、吹いている瞬間の写真撮影や、動画機能があっても、「死角」のある、PCカメラ、USBカメラでは「役不足」ということになってしまいます。
身代わり、共謀者がいないかどうかは、全景を見なければわかりません。机の下やものかげに隠れてチューブを伸ばすことなどカンタンです。
「360℃カメラで、部屋を監視する機能のあるアルコールチェッカー」じゃないと、メーカーが悪い、ということになりますでしょうか? 仮に、そういうシステムを開発したとして、「高いからやっぱり要らない」とか言わないですよね? 安く作るのがメーカーの仕事? 確かにそうですけど・・。
長らく検知器をやってきましたが、身代わり事案が起きたときに必ず思います。
「絶対に事故をしないクルマをつくれ」と言われてるようなものだ、と。
不正ができにくいものなら作れますが、不正が不可能な、と言われてしまうと・・。
監視カメラは、芸は無いですが、効き目はあるでしょう。
それにしても、ロボット点呼や遠隔点呼が当たり前になってきている背景に、もはや人間が信用できないからというのはサミシイものですね。。
あるいは、「プロ」って何だろう? 職業人としての「プライド」の話なのでしょうか。
そういえば、航空業界は、協同で点呼センター、アルコールチェックセンター的な仕組みをつくると聞いたことがあります。あれはどうなったのでしょうか。今回の航空会社は、協同利用メンバーに入っていなかったのでしょうか。
航空業界は、開発設計者や管制塔までアルコールチェック義務対象となっていますが、その後、運用はどうなのでしょうか。今回のような事案はほかには起きていないのでしょうか。
いずれにせよ、9月17日 本事案が起きた背景として、どんな心理がその瞬間働いたのか、さらにその心理・情動の背景として、社内の処分規定がどうであったのか等、知りたいことがたくさんあります。情報を待ちましょう。
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