(3)大型トラックの酒気帯び衝突事故
8月30日(月)午後4時4分頃、広島県の国道において、同県に営業所を置く大型トラックが道路工事で片側相互通行規制のため設置されていた信号機に接触した。
この事故による負傷者はなし。
事故後の警察の調べにより、当該大型トラック運転者の呼気からアルコールが検出されたため、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで逮捕された。
メールマガジン「事業用自動車安全通信」第622号(R3.9.3) より
なぜ 午後4時、明るい時間に?
再発防止のためには、ケース分析が不可欠です。
・日帰り運行なのか? どこか遠方へ行った帰路なのか?
・営業所を出る時の点呼時は、何ともなかったのか?
・アルコール検知器は使用されたのか?
・そもそも、点呼未実施とか?
あまりにも情報が少なく、これでは誰も、まともな再発防止策を論じることができません。
本件、広島県トラック協会からも、県内会員事業者へ注意喚起が通達されています。
しかしながら、この内容からは、実際の状況がどうであったのかを伺い知ることができません。
おそらく数ヶ月以内に事業所に監査が入ると思いますが、その結果は、「事業用自動車事故調査報告書(大型トラクタ・バンセミトレーラの衝突事故」ほど詳細なではなく、かつ、公表されません。
年間50件くらいならば、これくらいの調査報告書がつくれても良いと思います。が、仮にそれが難しいとして、最低限、事故報告規則による「事故報告書」の様式改訂によって、ある程度、当日の発生状況を、統計化できるのではないでしょうか。
具体的には、現在の事故報告規則の様式は、このようになっておりまして
これを、
最低限こういう様式に改訂すべきと考えます。早く変えてゆかないと、再発防止のための情報がずっと集まらないままです。
単純な話です。点呼100%企業で起きている場合、ドライバーの適性管理や、指導監督にフォーカスされるべきで、点呼のヌケモレ常態化の場合、運行管理体制と、事業者の点呼責任放棄の話になります。国が強制的に収集している報告書にこそ、真実が述べられているべき。
<ヘッドライン写真と本文は直接の関係はありません>