(5)大型トラックの酒気帯び衝突事故
12月6日(日)午前3時25分頃、佐賀県の国道において、福岡県に営業所を置く大型トラックが運行中、道を間違ったことから転回する際に、運転操作を誤り縁石に乗り上げた。
この事故による死傷者はなし。
事故後の警察の調べにより、当該トラック運転者の呼気からアルコールが検出された。
メールマガジン「事業用自動車安全通信」第584号(R2.12.11)
なぜ起きたのか? 防げなかった事故なのか?
再発防止のためには、ケース分析が不可欠です。
・営業所を出た時間は、福岡-佐賀の距離からすると、午前2時半頃だろうか?か?
・午前2時~3時? その時間、対面点呼を行う運行管理者、もしくは補助者がいたのか?
・その営業所には、アルコール検知器は設置されていなかったのか?
・対面点呼ができないシフトであれば、IT点呼ができなかったのか(Gマーク事業所ではなかったのか)?
・対面点呼はしたが、出発後に飲酒したということなのか?
・この営業所には飲酒教育の実施記録はあるだろうか?
また
・警察による呼気アルコール検知器の結果数字は、どれくらいだったのか?
(濃度数値は、残酒なのか。故意の飲酒なのか、多量飲酒者なのか? 日常の飲酒行動や飲酒習慣の認定に必要な事実なので)
今後、このような事実を、メールマガジンの内容には含めていただきたいです。
なお、「運行中の飲酒運転事案」は、行政処分をいくら重くしても下げ止まりなわけですから、思い切って、以下のような罰則を制度化すればよいのではないでしょうか。
- 記録型のアルコール検知器の結果を定期的に運輸支局か県トラック協会局へ提出することを義務づける
- クラウドアルコールチェックの仕組みで、運行ごとに、運輸支局または県トラック協会へデータ送付することを義務づける
- 再発防止として、「アルコールインターロック」を行政指導で義務づける。
- 点呼実施の証拠が残る「点呼機器の設置」を義務づけ、点呼データの提出を義務づける
- 指導や教育の問題であれば、飲酒教育を義務づける
ごく一般的な、典型的なIT技術・デジタル技術の利活用、EBPM:Evidence-based-policy-making)だと思いますが・・。
<ヘッドライン写真と本文は直接の関係はありません>