警察庁

 

事故統計

 

若者は、なぜ死ぬか? 人口減社会・日本における交通事故死者数は死因の何番目か?

2024.1.5

まさか増加とは。

8年ぶり、増加(警察庁 令和5年中の交通事故死者数について)

2023年1月~12月、事故件数、負傷者数、死者数、トリプル増加。

交通事故件数307,911件
負傷者数365,027人
死者数2,678人

詳細はこちらから。

日本の交通事故の歴史を俯瞰してみると・・。
昭和45年を100とした場合、令和5年度は指数16ポイントまで減少してきています。


平成5年以降順調に減少し、平成24年に一回増となったものの、全体としては大きく下がってきています。が、令和5年度、8年ぶりに前年比増。

驚きです。人口減が続く限り、路上歩行者は減り、運転者も減り、さらに安全なクルマが増えるので、事故死者が増えることは永遠にないと私は思っていました(人口増が無い限り)

日本の人口 1億2424万人

人口が、悲しいくらいに減り続けています。この統計は本当に見ると暗くなりますね。
でも、これほど現実を現している統計は他にはないです。

人口減少は、生まれる人数よりも、死ぬ人数が多いことを意味します。(生まれる人数が少ないかわりに移民を受け入れるか、観光客を7000万人常時滞在している状態にすれば滞在人口は増えますが、それは将来の夢の話)。

総務省統計局 
https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html
2-15 出生・死亡数と婚姻・離婚件数 より作成

 

ハァ・・・そりゃあ 総人口は こうなるわけです。

死因ランキング。

日本では毎年、ざっくり130万人くらい 人が 死んでいます。
死因は、いろいろあります。

いわゆる がん が多いのであります。

さて、交通事故という死因はどこにあるのかというと・・・。

コード死因人数
09200  心疾患(高血圧性を除く)232879
18100  老   衰179524
10600  その他の呼吸器系の疾患94573
02110    気管,気管支及び肺の悪性新生物<腫瘍>76664
10200  肺   炎74002
09303   脳 梗 塞59359
22000 特殊目的用コード47657
02103   胃の悪性新生物<腫瘍>40711
02108   膵の悪性新生物<腫瘍>39468
02104   結腸の悪性新生物<腫瘍>37236
09302   脳内出血33480
18300  その他の症状,徴候及び異常臨床所見・異常検査所見で他に分類されないもの32799
14200  腎 不 全30740
11400  その他の消化器系の疾患29906
02121   その他の悪性新生物<腫瘍>29646
06400  アルツハイマー病24860
05100  血管性及び詳細不明の認知症24360
02106   肝及び肝内胆管の悪性新生物<腫瘍>23621
20200  自   殺21238
09400  大動脈瘤及び解離19982
06500  その他の神経系の疾患18791
02107   胆のう及びその他の胆道の悪性新生物<腫瘍>17758
10400  慢性閉塞性肺疾患16674
02112   乳房の悪性新生物<腫瘍>16020
04100  糖 尿 病15917
02105   直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物<腫瘍>15852
02118   悪性リンパ腫14230
14300  その他の腎尿路生殖器系の疾患13673
02115   前立腺の悪性新生物<腫瘍>       13440
06300  パーキンソン病13394
09100  高血圧性疾患11658
20102   転倒・転落・墜落11552
09301   くも膜下出血11466
01300  敗 血 症     11343
02202    中枢神経系を除くその他の新生物<腫瘍>11024
02102   食道の悪性新生物<腫瘍>10918
13000 筋骨格系及び結合組織の疾患10585
04200  その他の内分泌,栄養及び代謝疾患10332
11302   その他の肝疾患10246
02119   白 血 病9758
02116   膀胱の悪性新生物<腫瘍>9597
20107   その他の不慮の事故9389
09500  その他の循環器系の疾患9220
20104   不慮の窒息8701
20103   不慮の溺死及び溺水8668
11301   肝 硬 変(アルコール性を除く)8645
02101    口唇,口腔及び咽頭の悪性新生物<腫瘍>8429
11200  ヘルニア及び腸閉塞8315
20400  その他の外因8280
02113   子宮の悪性新生物<腫瘍>      7156
01600  その他の感染症及び寄生虫症6829
14100  糸球体疾患及び腎尿細管間質性疾患5849
02114   卵巣の悪性新生物<腫瘍>        5182
02120   その他のリンパ組織,造血組織及び関連組織の悪性新生物<腫瘍> 4391
20101   交通事故3534
12000 皮膚及び皮下組織の疾患3484
09304   その他の脳血管疾患3168
02117   中枢神経系の悪性新生物<腫瘍>3106
06200  脊髄性筋萎縮症及び関連症候群2889
05200  その他の精神及び行動の障害2869
02201   中枢神経系のその他の新生物<腫瘍>2648
11100  胃潰瘍及び十二指腸潰瘍2543
03100  貧   血2454
03200  その他の血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害 2387
01100  腸管感染症2038
17000 先天奇形,変形及び染色体異常2012
02111   皮膚の悪性新生物<腫瘍>1806
01400  ウイルス性肝炎1799
01200  結   核1664
10500  喘   息 1004
20105   煙,火及び火炎への曝露966
02109   喉頭の悪性新生物<腫瘍>798
20106   有害物質による不慮の中毒及び有害物質への曝露 547
16000 周産期に発生した病態365
06100   髄 膜 炎289
20300  他   殺213
10300  急性気管支炎209
01500  ヒト免疫不全ウイルス[HIV]病53
18200  乳幼児突然死症候群41
15000 妊娠,分娩及び産じょく  33
10100  インフルエンザ24
08000 耳及び乳様突起の疾患22
07000 眼及び付属器の疾患9

令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況 より

約3500人、55位という位置です。さまざまな病気(死因)に混じっての3500。

令和5年度は2600まで減っているとはいえ、個人的には 多いんだな・・と感じます。

 

日本の若者は、何で死ぬ?

WHOの統計では、若年層の死因No1は交通事故でした。



日本もそうなのか・・・? 

 

年齢死      因 1位死亡数(人)死      因 2位死亡数(人)
   0 歳先天奇形等485呼吸障害等200
1~4先天奇形等113不慮の事故58
5~9悪性新生物〈腫瘍〉89先天奇形等29
10~14自   殺119悪性新生物〈腫瘍〉84
15~19自   殺662不慮の事故196
20~24自   殺1242不慮の事故261
25~29自   殺1153悪性新生物〈腫瘍〉245
30~34自   殺1114悪性新生物〈腫瘍〉481
35~39自   殺1349悪性新生物〈腫瘍〉976
40~44悪性新生物〈腫瘍〉1957自   殺1582
45~49悪性新生物〈腫瘍〉4372自   殺1988
50~54悪性新生物〈腫瘍〉7630心 疾 患2826
55~59悪性新生物〈腫瘍〉11184心 疾 患3765
60~64悪性新生物〈腫瘍〉17797心 疾 患5494
65~69悪性新生物〈腫瘍〉30175心 疾 患8414
70~74悪性新生物〈腫瘍〉58964心 疾 患17627
75~79悪性新生物〈腫瘍〉61358心 疾 患21883
80~84悪性新生物〈腫瘍〉69692心 疾 患35044
85~89悪性新生物〈腫瘍〉65809心 疾 患50326
90~94老   衰58161心 疾 患50919
95~99老   衰46330心 疾 患27272
100歳以上老   衰18209心 疾 患5926

 

 

いや、違ってました。

若年層の死因No1は、世界平均の「交通災害」ではなく、自殺でした。しかも、相当な数。

交通事故とは「ケタ違い」の別の社会問題に、今頃気付いてしまいました。

死因(自殺)21238
死因(交通事故)3534

また、上記死因ランキングのうち、「不慮の事故」というものがあり、9000人を超えています。
ここに災害が含まれるようです。

災害被害の死者統計があります。

 2024年、いきなり死者が100を超えるという。何という年初。

 地震を減らすことは、できない。被害を減らすことは、できそう。

 交通事故を減らすことは、確実に、できる。被害を減らすことも、できる。

 違いは、大きい。