日本版ライドシェア

 

ライドシェア

 

日本版ライドシェアのニュースがながれた日、たまたまタクシーを使おうとしたら。

2023.12.25

 

とある地方都市、夜8時30頃。

翌朝早いので新幹線で前日移動しようと、いつもお願いしているタクシー会社さんに電話をかけたところ、珍しく断られました。夜8時半頃なので一次会がおわり混んでいるのかな、と思いきや、「今日、誰も出勤していないんですよ」とのこと。

仕方なく、「GO」アプリをたちあげたところ、駅から遠い田舎街で、GOを搭載したタクシー車両は一台もなく、仕方なく自家用車で移動。

とある地方都市、東海道本線ローカル駅に22:50着。

この時間・この駅で 待機タクシーなんていないですよねぇ・・。

さて、バスはあるかな・・・

さすがに22時台はないですよねぇ・・・

タクシースタンドから、タクシー会社に電話

出てくれますように・・・。

 

「7,8分お待ち頂けますか」   (もちろん! 良かったぁ。寒い夜に40分歩くところでした)

いちおう、GOアプリで確認してみると・・。

 

あ、このクルマが来るのかな?

典型的な郊外の駅前をみて、思うこと。

駅のロータリーはきれいに整備されています。

通勤・通学用の、自転車・バイク置き場。

・・・朝は満杯なのでしょうね。

そして

朝は、早々に満車になるのでしょうね・・・

 

日本は、乗用車が6000万台ありながら、公共交通機関(企業)が多い国。

 

もともと、マイカーと公共交通機関の戦いは厳しかったと思います。

乗用車はここ5年増え続けています。

地方では、クルマで行くと便利なところだらけです。駅前も駐車場が増え、駅での旅行移動者にとっても便利になりましたよね。

一方で、「家の駐車場に日中置きっぱなしの自家用車」、マイカー通勤でも帰宅後「夜は置いてある自家用車」は、おそらく1000万台以上はあると思われます。

自家用車は、相当ある、と。おそらく。

さて、足りないのは、運転者ですよね。具体的に言えば、

「日中でも夜でも、スキマの時間で、自分の資産(自家用車)を有効活用したい 普通免許保有者」

ということですかね。

 

日本の免許保有者は、8000万人。

冷静にみると、スゴイですよね。

返納がこれから増えるとは言え、さすが6000万台乗用車のある国。

ところで「ライドシェア」といえば、なんとなくテック系でカッコイイ感じがするかもしれません。

でも、この言葉がなじむ前に、いまいちど、日本の上記のような「クルマ社会」の様相や、「CtoC」社会の到来という観点で いろいろな言い方をしてみたほうがいいかもしれません。

乗り合いと相乗り を混同している消費者や関係者も多い中、さらに「ライドシェア」は、誤解をあたえそうな言葉ですよね。


もともとは、シェアリングエコノミー、CtoCの概念からきているはずなので、

「稼働率の低い自家用車を社会が活用できる」
「所有している自家用車で、収入を得て助かるひとがいる」
「移動版メルカリ(私の時間とクルマを提供する:あなたのクルマと時間を提供してほしい)」

このような考え方もベースとしてはあって、たまたま移動産業でもこのビジネススタイル・ライフスタイルが出てきていると捉えています。一消費者として、ですが。

 

ドライバーさんに、聞いてみた。

 

7分ほど待ち、駅にタクシーがやってきました。暖かいタクシーに乗り込み、ホッとします。

タクシー運転手さんに、振ってみました。

「ライドシェア 始まるの決まったそうですよ」

「え、そうなんですか?」

「地理試験も廃止になるみたいです。ぶっちゃけ、ライドシェア、どう思われますか?」

「う~ん。最近 新幹線駅付近以外は 配車できるクルマが少なくなってきて・・」

「自家用車ドライバーが増えると、稼ぎ、減りますか?」

「まあ、正直そういうこともあるかもしれないですが、でも、お客さん断るの申し訳なくて」

「会社の乗務員募集、うまくいってますか?」

「いやあ・・。とれたとしても、とにかくお金と教育の時間がかかるんですよ」

「会社はもう一般人ドライバーの募集をはじめているかもしれませんよ。来ますかね?」

 

「どうだろう・・。でも、まあゴチャゴチャ言わずに、まずは やってみてから! 問題はあとからいろいろ考えればいいんじゃないかなあ!」

 

このような前向きな乗務員さんばかりじゃないかもしれませんが、地域社会の変わり方を日々感じ取っている方々の 生活感・労働観 も 重要な情報かもしれません・・・。