飲酒教育

 

アルコール依存症

 

社員に「それは飲み過ぎ!」とツッコミをいれていい飲酒量について。

2023.11.7

みなさん、知ってますか? 我が国は、国民に対して、お節介にも「その量は飲み過ぎだ!」という飲酒量の基準を法令で定めています。

今年5月31日、厚生労働大臣(当時加藤大臣)名で、健康増進法第7条にもとづく「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」の改正が告示されました(*)。

健康日本21と呼ばれる国をあげての健康増進施策があるのはご存じでしょうか? 
この中で、アルコールは生活習慣病の一因とされており、国(健康増進法に基づく上記基本方針)は、国民に「適正飲酒」を切々と訴えております。
(*上記加藤元大臣が実際の発した台詞ではありません。基本方針の一部を筆者が意訳してアテたものです)

飲酒は、生活習慣病(NCDs)をはじめとする様々な健康障害のリスク要因となり得るのみならず、事故等の社会的な問題の要因となり得る。

適正な飲酒量とは?

第三次健康日本21の策定の過程であらためてアルコールの有害性が指摘されています。

〈4〉飲酒
背景
 アルコールは、様々な健康障害との関連が指摘されており、アルコール性肝障害、膵炎等の臓器障害、高血圧、心血管障害、がん等に深く関連する。加えて、不安やうつ、自殺、事故といったリスクとも関連する1) 2)。平成30(2018)年にWHOが発表した「Global status report on alcohol and health 2018」によると、平成28(2016)年の試算で、年間300万人がアルコールの有害な使用のために死亡し、全死亡に占める割合は5.3%とされており、この割合は、糖尿病(2.8%)、高血圧(1.6%)、消化器疾患(4.5%)を上回っている3)。
 健康日本21(第二次)では、「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」を1日の平均純アルコール摂取量が男性で40g以上、女性で20g以上と定義した上で、このような飲酒の予防を図るため、「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の減少」を目標として設定し、取組を行ってきた。我が国全体のアルコール消費量は減少傾向にある一方で、この目標については、男性では変化なし、女性では悪化傾向にあり、より一層のアルコールによる健康影響に関する知識の普及啓発、減酒支援等の推進が求められる。
 また、令和3(2021)年度から開始されたアルコール健康障害対策推進基本計画(第2期)において、アルコール健康障害の発生予防が重点課題とされ、がん対策推進基本計画(第4期)において、飲酒は予防可能ながんリスク因子とされており、これらの計画との整合性を保ちつつ、取組を進めることが必要である4)5)。
 また、20歳未満の者や教育者、保護者、妊婦に対しても、国、地方公共団体、関係団体、事業者等と連携し、飲酒による健康影響等について、引き続き、分かりやすい普及啓発を行うことが必要である。

 基本的な考え方 ① 生活習慣病(NCDs)のリスクを高める量を飲酒している者の減少 健康日本21(第二次)では、「生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の減少」を目標としていたが、男性では変化なし、女性では悪化傾向であったことを鑑みて、引き続き目標として設定する。
  国内外の研究結果から、がん、高血圧、脳出血、脂質異常症などの飲酒に関連する多くの健康問題のリスクは、1日平均飲酒量とともにほぼ直線的に上昇することが示されており、これらの知見からは生活習慣病(NCDs)のリスクを高める飲酒量の域値は低ければ低いほどよいことが示唆される6)-9)。一方、全死亡、脳梗塞及び虚血性心疾患については、飲酒量との関係がほぼ直線的に上昇するとは言えない。男性では 44g/日(日本酒2合/日)程度以上の飲酒(純アルコール摂取)で非飲酒者や機会飲酒者に比べてリスクが高くなることを示す研究が多い10)-13)。また、女性では 22g/日(日本酒1合/日)程度以上の飲酒で、リスクが高くなることを示す研究がある11)14)-17)。
 これらの飲酒による健康障害の調査研究結果とともに、実行性のある目標設定という観点も踏まえ、引き続き、生活習慣病(NCDs)のリスクを高める飲酒量を1日当たりの平均純アルコール摂取量を男性で40g、女性で20g以上と定義し、目標を設定することとする。

https://www.mhlw.go.jp/content/001158870.pdf P47より

はい、ということで純アルコール量は男性で40g、女性で20g。これが、一日の適正飲酒の最大量ということなのです! これ以上は、キケンです。「酒豪」とか言って悦に入ってる場合ではありません!

純アルコール40g、20gに該当するアルコール飲料は厚生労働省の



もしくは、当社のECショップからポスターをぜひご購入ください。

 

 

 安全運転管理者、運行管理者のみなさん、
「お酒の飲み方なんて 会社から言われたくないね!」とか
「どれくらい飲むかなんて プライバシーだから申告する必要ないね!」
という、ちょいと面倒な社員さん(失礼・・)に対して、ひるまず堂々と、伝えてください。
健康な生活をしろ! と。

生活習慣病がひどくなり(食習慣、飲酒習慣は個人の自由?)・・でも、ひどくなったら病院に行けばいいや、薬を処方してもらえばいいや、と、考えていませんか? 国民皆保険制度に甘えるな、と国は暗に言っています。

第四期医療費適正化計画(2024~2029年度)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000190705_00001.html