1月20日 「深夜割引」の結論が出たようです。
この問題は、いろいろな文脈で語られます。
・トラック事業者の収益性
・ドライバーの労働時間
・ドライバー確保
・「荷待ち」や、荷主との関係。
・パーキングの駐車場確保
・SA付近の路肩の違法駐車
いまとなっては「騒音」という当初の大義で語る人はいません。
深夜割引については以前に和歌山県トラック協会の改善基準告示のビデオを記事で紹介しました。
そして昨年4月、三重県桑名市の事故(詳細は不明)で、高速道路の出入り口の路肩の駐車が原因と思われる死亡事故が起きてから、事故防止という文脈でもあらためて問題視されるようになりました。
この度、決着がついたようです。ここ半年の動きをざっと整理してみます。
2022年8月1日 全日本トラック協会の要望
国土交通省が令和五年の概算要求をつくるにあたって、業界としての要望事項を毎年提出します。
1.高速道路料金等の引下げ
(1)3つの料金水準の引下げ(NEXCO3社)
(2)長距離逓減割引の拡充(NEXCO3社)
(3)深夜割引の拡充(NEXCO3社)
(4)大口・多頻度割引を実質50%割引に拡充(NEXCO3社)
(5)渋滞対策等に資する料金・割引制度の設定(NEXCO3社、首都高速、阪神高速)
(6)首都高速等における割引制度の拡充
(7)本四高速における割引制度の拡充
(8)福岡・北九州圏におけるシンプルでシームレスな高速道路料金
(9)フェリー等利用に対する補助・助成制度の創設
(10)その他(定額制料金制度の検討)
2022年8月4日 社会資本整備審議会 道路分科会 国土幹線道路部会 中間答申
道路関係施策はこの場で議論されることになっているです。8月4日に、R5年予算のコンセプトとなる答申が出ました。
P28
②深夜割引
深夜割引は、一般道路の沿道環境を改善するために導入されており、深夜時間帯に走行する車両を対象とした割引である。割引の導入により、並行する一般道路の夜間の交通量は大幅に減少しており、深夜時間帯における一般道路の騒音に関する環境は改善されている。一方、首都圏や近畿圏の本線料金所等において、深夜割引適用待ちの車両の滞留がみられること、また、荷主に対して立場の弱い運送事業者等は割引が適用される深夜に走行せざるを得ないとの意見があることなどを踏まえれば、深夜割引がトラック運転者等の労働環境の悪化につながっているとも捉えられる。このうち、深夜割引適用待ちの車両の滞留については、民営化時の制度導入にあたり、当時の料金徴収技術により実現可能な制度とせざるを得なかったため、割引が適用される時間帯に少しでも高速道路を利用していれば、出入口間の全体の走行に対して割引が適用されることが主な要因となっている。
このため、割引が適用される時間帯の走行分の料金を対象として割り引くような見直しについて、民営化後の料金徴収技術の進展も踏まえ検討するとともに、合わせて、交通容量に余裕のある高速道路の夜間利用の促進及びトラ
ック運転者等の負担の軽減を目的として、割引適用時間帯の拡大について検討する必要がある。その際、割引の開始時・終了時における料金所周辺等への車両の集中を緩和するため、割引率を段階的に拡大・縮小させるような工
夫についても検討すべきである。
2023年1月20日 深夜割引の見直しが決まりました。(内容の決定)
ズバリ、この見直しは、みなさんにとって、ポジティブインパクトですか? それとも、逆ですか?
いったい年間いくらくらいのインパクトがありますでしょうか?
また、出庫時間、点呼時間に影響は出ませんか? 運行管理者の勤務時間に影響はでませんか?
良い影響ですか? 悪い影響ですか?
激変緩和措置はあるようですが、よほどのことがないかぎり、速やかに来年からはじまり、その後5年、10年は変わらないという大きな見直しではないでしょうか。
2023年1月20日 NEXCO東・中・西 同時に告知
3年後、「新しい景色」になっているといいですねえ!
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