毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2021年10月度、近畿運輸局管内の旅客(バス、タクシー)、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均約4.8件
近畿運輸局管内の10月度の行政処分は
・トラック 18事業所
・タクシー 6事業所
・乗合バス 1事業所
合計25事業所でした。
また、25事業所の合計違反数は121件でした。
1事業所あたり違反数の平均は、約4.8件というところでしょうか。
監査のきっかけは?
今回公表された監査結果の端緒は、以下の内容でした。
違反ワースト1位(小項目)は、指導監督違反。
121件の違反内容は、以下となっておりました。
ワースト1位の違反は指導監督義務違反でした。
先月は点呼実施違反がワースト1位でしたが、再び入れ替わってしまいました。
近畿運輸局管轄では、やはり指導監督、点呼系の違反が常に上位を占めています。
届出書類等の違反も今月は多いですが、違反を減らすにはどう「記録」を残すかがキーだと考えます。
違反ワースト1位は点呼が続く。
先月に引き続き、大分類でのワースト1位は点呼でした。
点呼、指導監督違反は他の違反に比べて2倍以上もの違反が確認できます。
この違反数の多さからもわかるように、ほとんどが点呼、指導監督違反を含んでいます。
違反事項にどちらも含まれていない事業所はたった1事業所でした。
運行管理者の日常業務のヌケ・モレはなぜ?
書類業務と、日常的な安全運行管理業務にわけると、以下となります。
運行管理者の日常業務のヌケ・モレをなくすために…
日常業務のヌケモレをなくす方法の1つに、手順をシステム化することがあげられます。
点呼をシステム化した場合、点呼執行者や点呼項目をあらかじめ設定しておくことで
人それぞれの法令認識間違いや、点呼方法のバラツキをなくすことができます。
小項目でも触れましたが、どう記録するか、方法や手順を決めることで
違反を防ぐための手段としてみてはいかがでしょうか。
つまらない記載間違い、ヌケモレで違反とみなされないよう、「持続性のあるシステム化」をお勧め致します。
<写真と記事本文は直接関係ありません>