部活送迎、これで大丈夫か? レンタカー、貸切バス、公共ライドシェア、白バス、白タク、自動車運転管理請負業、安全運転管理者制度・・。多岐にわたる規則やガイドラインの狭間で、「子どもの送迎」関連事故は、再発しそうな予感・・。
2026.10.30
半年前の磐越道の事故を覚えておられますか? けっこういい加減な話で、いまだに何が事実かわからないという状態が続いてますよね。
当日使用されたバスや運転者の手配などの事故に至る経緯等については現在も捜査中であるが、北越高等学校と蒲原鉄道との間で認識が異なっている状況にあり、文部科学省及び国土交通省による調査等に対する回答において、北越高等学校と蒲原鉄道はそれぞれ、当該バスの手配について、事前に見積書や契約書を交わしていなかったと回答した。その他、北越高等学校と蒲原鉄道間では貸切バス契約も過去行っているが、その際には運送引受書を交付していなかった旨の回答も得ている。
〇 本件については、現在も捜査中であり、引き続き、慎重に事実関係を確認する必要がある。
捜査が終わるのをまっているあいだに再発してはまずいので、文部科学省と国交省は、「ルール」の再周知により、早々に決着をつけています。
特に、何らかの改正は行われていない。 なぜだろうか?
5月19日 文科省
部活動の遠征等における安全確保について(通知)
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/hakusho/nc/1418753_00009.html
全文引用します。
1.部活動の移動も含めた校外活動時の安全確保について
部活動における遠征や遠距離の会場における大会・コンクールへの参加を含め、校外で活動を行う際には、生徒の安全確保に万全を期すこと。
その際、自動車で移動する場合には、シートベルトの着用を徹底すること。
また、事故防止に関する対応方針や事故発生時等の緊急時における連絡体制、対応方法等については、事前に保護者等を含む関係者間で共有すること。
部活動など、学校における校外活動時を含めた児童生徒の安全の確保については、学校保健安全法第29条において、各学校で「危機管理マニュアル」を作成することが義務付けられている。改めて、文部科学省が示している「学校の危機管理マニュアル作成の手引」(平成30年2月)及び「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」(令和3年6月)等に基づき、各学校の「危機管理マニュアル」の記載内容を点検し、必要に応じて改定等を行うこと。
あわせて、「危機管理マニュアル」に即した必要な対応が確実に行われるよう、教職員間で改めて十分な共通認識を図ること。
2.事業者との適切な契約の締結等について
部活動も含めた校外活動について、事業者に貸切バス又はタクシーによる運送を依頼する場合は、貸切バスやタクシーによる運送の依頼であることを明確に伝えた上で、国から貸切バス事業又はタクシー事業の許可を受けた者と適切に契約を行うとともに、乗車当日もナンバープレートの色(いわゆる緑ナンバー)等を乗車前に確認すること。その際、国土交通省作成の「輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドライン」(令和7年9月25日改訂)等も適宜活用すること。特に、貸切バスの場合は、事業者から運送引受書の交付を受け、記載内容に問題がないか確認することにより、契約内容(契約主体、内容等)を明確化すること。
自治体等の主体が安全管理責任を負う自家用有償旅客運送(いわゆる公共ライドシェア)を利用する場合は、同事業の登録を受けた実施主体に依頼すること。
また、学校等が所有する自動車やレンタカー事業者等から手配した自動車を利用する場合は、運転者が適切な運転免許を保持していることや、当該自動車が適切な保険に加入していることの確認を含め、安全確保を図ること。レンタカー事業者から手配した自動車を利用する場合は、貸渡約款に違反するとレンタカー事業者がレンタカーについて締結している保険契約に基づく保険金等が支払われない可能性があるため、その自動車を実際に運転する可能性がある全ての者を貸渡契約に運転者として明記するとともに、運転者の変更がある場合は予めレンタカー事業者の承諾を得るなど、貸渡約款を遵守すること。
3.遠征等の必要性や移動手段の検討について
部活動において、長距離や長時間にわたる移動が必要となる遠征等については、学校教育活動の一環である部活動として実施することが必要かどうか、その必要性について検討するとともに、実施する場合には、無理のない移動(移動距離、運行時間、運転者の負担等)を計画し、生徒の安全確保について万全を期すこと。
また、遠征や遠距離の会場における大会・コンクールへの参加に当たっては、地域の実情等も踏まえつつ、バスによる移動に加えて、利用可能な範囲での公共交通機関の利用も含めて移動手段の検討を行うこと。なお、遠征等を行う場合には、事前に移動方法や保護者に負担を求める費用等について保護者に連絡すること。
4.部活動中の安全確保と事故発生時の対応について
部活動中の安全確保については、「学校における体育活動中の体罰・ハラスメント等の根絶及び事故防止について」(通知)(令和8年3月31日付け7ス政策第19号)等で示してきたところ、改めて、事故発生に備えた事前の取組として、活動内容の規模や内容に応じた必要な教職員等の配置、緊急連絡体制の決定(保護者の連絡先、医療機関等の連絡先等)、教職員に対する研修(事故予防、事故発生時の応急手当等)など、学校において活動中の事故防止等のための取組が確実かつ適切に実施されるよう、必要な措置を講じること。
また、部活動中に事故等が発生した際は、生徒の安全確保と生命維持を最優先に対応し、救命処置や応急手当、119番や110番通報、管理職や養護教諭等への連絡、保護者への連絡、医療機関の受診、学校設置者への報告等を迅速に実施し、再発防止策を講じること。
5.全体について
上記1~4を含め、部活動の実施等に係る安心・安全の確保については、「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」(令和7年12月)も踏まえ、顧問の教師等任せにせず、所管する教育委員会など学校の設置者や学校組織全体で対応に当たることが重要であること。
また、部活動の地域展開による地域クラブ活動についても、同ガイドライン等を踏まえ、事故防止を含む、生徒の安全・安心の確保を図ること。
この発出のなかで、元々ルールとしてあった関係ガイドラインの周知を行っている。
6月30日 国土交通省と文科省
送迎のプロ(緑ナンバー)へ依頼する場合について、
○ このうち、旅客自動車運送事業については、道路運送法等により、事業者による安全規制の遵守に加えて、国土交通省による事前・事後でのチェック体制が構築されている。学校がこの移動手段を活用する場合は、5月 19 日通知において、既に、留意点を示したとおり、以下の対策を行うことが重要である。
①国から貸切バス事業又はタクシー事業の許可を受けた者と適切に契約を行うこと
②乗車当日もナンバープレートの色(いわゆる緑ナンバー)等を乗車前に確認すること
③国土交通省作成の「輸送の安全を確保するための貸切バス選定・利用ガイドライン」(令和7年9月 25 日改訂)4等も適宜活用すること
④貸切バスの場合は、貸切バス事業者から運送引受書5の交付を受け、記載内容に問題がないか確認することにより、契約内容(契約主体、内容等)を明確化すること
とされてる。
また、ライドシェアにも言及
○ また、公共ライドシェア6についても、道路運送法等に基づき、登録を受けた実施主体が旅客自動車運送事業に準じた安全対策を講じた上で運行がなされている(別添資料3参照)。学校がこの移動手段を活用する場合は、5月 19 日通知において、既に、留意点を示したとおり、同事業の登録を受けた実施主体に依頼することが重要である
また、そもそも「安全運転管理者」制度が語られてしかるべきと個人的に思うが、その点は
○ さらに、スクールバスを含め、学校が乗車定員 11 名以上の自動車を1台以上所有する場合などは、道路交通法等に基づき、安全運転管理者の選任等の義務があり、安全管理に必要な業務を行うこととされている
全体を整理するとこの絵で表される。
https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/1417343_00061.htm
https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/anzen/1417343_00061.htm
<私見>
スクールバスの台数、学校所有の遠征用マイクロバスの台数にかかわらず、部活の数や遠征数からして、そもそも学校法人は、ほぼ「安全運転管理者選任」が必要ではなかろうか。
ここがかっちりしていないから、「部活ごと」とか、一気に曖昧な(安全運転管理の専門性が低い 引率者が実務を行っている)世界になってしまっているのではないか?
今回、文科省と国土交通省が連名で対応しているが、警察庁や公安員会が連名でないこと自体に違和感を感じているのは私だけだろうか?
一定台数以上の自動車を使用する自動車の使用者は、自動車の使用の本拠(事業所等)ごとに、自動車の安全な運転に必要な業務を行う者として安全運転管理者の選任を行わなければならない。
↓
一定回数以上の部活送迎を行うことがある自動車の使用者・供用者(委託者)は、委託元事業所等(学校)ごとに、自動車の安全な運転に必要な業務を行う者として安全運転管理者の選任を行わなければならない。
こうすることで、自転車や歩行者教育、部活動の移動の安全管理教育、体系的な仕組みができあがると思う。
「保有」ではなく、「運用」で考えたら、学校はモロに安全運転管理者選任事業所だと思う。
選任している学校もあると思うが、形式要件で該当しないと判断している学校は多いと思われる(未調査だが)。
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