事業用自動車総合安全プラン2030

 

第12次交通安全計画

 

2025年 トップはかく語りき。

2025.1.9

 

2025年1月1日 石破首相 年頭所感

 第二は、日本全体の活力を取り戻すことです。深刻な人口減少という「静かな有事」が起きており、地域の活力、そして経済の活力が低下しています。地方創生2.0を起動し、東京の一極集中を是正し、魅力ある地方と都市が結びつき、多様な国民の幸せが実現できる日本を作っていきます。また、生活が豊かになったと実感できるよ う、賃上げや国内での設備投資を後押しし、「賃上げと投資が牽引(けんいん)する成長型経済」へ移行していきます。

 

2025年1月1日 中野国土交通大臣 年頭所感

1月7日 大臣定例記者会見より

(記者)

大臣に就任されて初めての新年を迎え、今年の国土交通大臣としての抱負と特に取り組みたい課題についてお願いします。

(大臣)

本年も、国民の皆さまの命と暮らしを守り、そして日本の経済・地域の経済を支える国土交通行政ですので、緊張感と責任感を持って取り組んでいきたいと考えています。
まずは、能登半島地震をはじめとする昨年の大規模災害からの復旧・復興に全力で取り組み、一日も早く、安全と活力を取り戻せるように努めていきたいと思います。
その上で、私が就任時に掲げた3本の柱、一つは国民の安全・安心、もう一つは持続的な経済成長、そして地方創生。
この3つの主要課題、これは本年も関連施策を着実に推進していきたいと思います。
特に、能登半島地震の教訓も踏まえた「防災・減災、国土強靱化」については、予算と制度の両面から、施策の充実強化をしていくことが必要と考えています。
また、「交通空白」の解消に向け、地域交通のリ・デザインの全面展開を強力に進めていきたいと思います。
さらに、戦略的・計画的な社会資本整備、輸送の安全確保、観光立国の実現、持続可能な建設業・運輸業、担い手不足に対応するDX(デジタル・トランスフォーメーション)、脱炭素社会の実現(GX(グリーン・トランスフォーメーション))、こうした重要課題にも取り組んでまいります。
今年も、総合力・現場力を最大限発揮して、全力で取り組んでいきたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

2025年1月1日 全日本トラック協会 坂本会長

 (写真は令和5年年頭所感ページより)
 (所感は全ト協HPに掲載されていない)

 

2025年1月1日 日本バス協会 清水会長 年頭の辞

まず、深刻な運転士不足の解消には、運転士の待遇改善、特に賃上げをしていく必要があります。そのための原資となる運賃改定がコンスタントに必要であり、バス運転士の雇用環境を改善することにより、人手不足対策につなげていきたいと考えております。さらに、外国人労働者をバス運転士として受け入れるための制度が創設されましたが、関係機関と連携して早期の受入れの取組みを進めてまいります。

2025年1月1日 全国ハイヤータクシー連合会 川鍋会長 年頭の辞


画像は規制改革推進会議動画 https://www.youtube.com/watch?v=m1ae5b6n-Pw より

 

一方、いわゆる欧米型のライドシェアは、事業主体が運行及び車両整備管理等について、民事・刑事上の法的な最終責任を負わない点が最大の問題で、加えて、運転者を独立した個人事業主と位置づけ、厳格化する労働関係法令の規制を逃れようとするもので、ワーキングプア層を増加させ、交通渋滞や事故を増加させるとともに、CO2排出量を増大させ、2050年カーボンニュートラル実現にも逆行するものです。

 

 

運輸安全業界2025

 

本誌が考えるに、本年の運輸安全業界のキーワードは

「第12次交通安全基本計画」

「事業用自動車総合安全プラン2030」

この2つだと思う。

2025年は、バス、タクシー、トラック、航空、鉄道、船舶、白ナンバー、すべての交通モードの安全政策5年の方針(2026~2030年)が決まる年です。

トラック事業許可も、デジタコ義務化も、ドラレコ義務化も、アルコール検知器のデジタル記録義務化も、アルコールインターロック法制化も、第三者点呼センター化も、白ナンバーの自動点呼も、この2つの基本政策次第です。

ことし本誌はこの2つの施策を中心にフォローアップしてゆこうと思います。

ちなみに。ライドシェアは新法にならない限り、ハンパなMaasの亡霊がうろつき、軽自動車がまだまだ売れ続ける時代が続くのでしょう。タクシー業界はライドシェア新法をうまく阻止したとしても、「静かな有事」に無策なまま、「呼んでも来ないラストワンマイル」「幻のドアツードア」というイメージを自らつくりだして消費者から見放される業界になってゆく運命なのでしょうか。さみしいですね。タクシー乗るの大好きだったのに。

本年もよろしくお願いいたします。

 

2025年1月9日
運輸安全Journal 編集長
Tetsuya Sugimoto