安全運転管理者、どんだけ増えた? 白ナンバーアルコール検知器義務からちょうど2年。未選任事業所を探せ! が今後の警察庁の主たる施策か?
2025.12.5
クイズです。 安全運転管理者って 何人~? 5000人? 5万人? 50万人?
”安全運転管理者” ホワイトペーパー
交通安全白書の最新版に、あります。

33万人が 40万人に!!!!! 義務化を経て。
ちなみに、内訳(年台、役職)は・・・

いちばん多いのは 50才代。課長以上。
どこかで見たな、そんな人。

警察庁 ”未選任を取り締まれ!” 通達
去る2025年7月、警察庁から安全運転管理者の未選任事業所に関する通達が出ました。
警察においては、これまでも安全運転管理者の未選任事業所(以下「未選任事業所」という。)の把握と安全運転管理者の選任促進に向けた取組を行ってきたところであるが、先般、交通事故の発生を端緒に未選任事業所が法第74条の3第1項違反で検挙された事例があり、引き続き、未選任事業所の把握と安全運転管理者の選任促進に向けた取組の推進を図っていく必要がある。また、安全運転管理者が行うべきアルコール検知器を用いた酒気帯びの有無の確認が適切に行われていない事例も認められるなど、安全運転管理者の業務が適正かつ確実に行われることとなるよう、事業所への指導も引き続き行っていく必要がある
未選任の事故があったようです。また、2年が経とうとしているアルコール検知器の使用義務化についても、不適切な事案があることを認めているようです。
具体的には
あらゆる警察活動の機会等を活用し、法人等が安全運転管理者の選任事業所(以下「選任事業所」という。)であるか否かを把握することに努めるほか、未選任事業所であった場合には選任のための指導を行うこと。特に、業務中の運転者による交通事故や飲酒運転等の交通違反を取り扱った際には、その背後責任について捜査を徹底するとともに、選任事業所であるか否かの確認を確実に実施し、未選任事業所であった場合には選任義務違反の立件についても検討すること。
事故時の捜査強化。
新規把握に対する表彰等未選任事業所を新規に把握する等に功労が認められる場合は、警察署及び職員に対する適正な評価と表彰等により、取組に対する士気の高揚を行うことを検討すること。
ヒャッホー。表彰。
安全運転管理者を選任した旨の届出がなされている事業所に関する情報を各都道府県警察のウェブサイトに掲載するなど、情報の公開に努めること。
なお、公開する情報には、少なくとも事業所名を含めることととするが、所在地などの事業所の特定が容易となる情報についても、可能な限り公開することが望ましい。
未選任さらし?
加えて、現行の飲酒検査や点呼については、施行から2年が経とうというタイミングで、ルールの不理解ゆえか、いろいろな課題が報告されているのでしょう。こんな指導が。
ア 点呼等の実施及び酒気帯び確認等の確実な実施
府令第9条の10に規定する安全運転管理者の業務を適正かつ確実に実施するよう、事業者への指導を強化すること。なお、府令第9条の10第5号及び第6
号に規定する安全運転管理者の業務の実施については、「安全運転管理者による運転者に対する点呼等の実施及び酒気帯び確認等について(通達)」(令和
年12月27日付け警察庁丁交企発第352号ほか)により、留意事項を示していので参考とすること
点呼、アルコールチェックの指導を厳しく、と。
イ 交通事故等の発生時における義務履行状況の確実な確認
業務中の運転者による交通事故や飲酒運転等の交通違反を取り扱った際には、その背後責任について捜査を徹底するとともに、選任事業所における安全運転管理者の業務の実施状況について確実に確認を行うこと。その際、安全運転管理者等に対しては、法第75条の2の2第1項の規定により、必要な報告又は資料の提出を求めるほか、必要な指導を実施するなど、安全運転管理者の業務の適正な実施のための事業者による積極的な取組を促す措置を講ずること。
事故時には厳しく追及されるであろう、点呼体制。
外国人を雇用する選任事業所に対する交通安全教育や安全運転指導実施の働き掛け
外国人を雇用する選任事業者に対しては、運転者に対する交通安全教育の実施や運転者に対する安全運転指導の実施は安全運転管理者の業務であることを説明した上で、外国人運転者に対しても、外国人運転者向けの交通安全教育を行うとともに、交通事故、交通違反の防止に向けた安全運転指導を行うように働き掛けること。
また、安全運転管理者を選任する基準に満たない事業者に対しても、安全運転管理者の選任の必要性について質疑を受けるなどした場合には、雇用者等
に対して同様な働き掛けを行うこと
外国人にも安全運転教育を! うんうん。これから重要だ。
さらに 安全運転管理者は増え続けるか?
さすがに5年で7万人(7万事業所)増えたということは、アルコール検知器の義務化をきっかけに、「選任無視はやばい」と気づいた事業所が増えたからだと推測する。
じゃあ同じペースで増えるかというと、企業や事業所数が年々減っている人口減少社会では、未選任取り締まりを強化しても微増か、いや、すでにピークを迎え、来年あたりから減ってゆくのではないかと思う。
仮に増えるきっかけがあり得るとすれば「5両以上」を廃止し、個人事業主にも義務付ける等の強化が行われた時であろう。
でもそうなる(強化)ということは、また誰かが飲酒運転で命を奪われたときだ。
なぜ事業所や製品が拡大しているのか、われわれは常に心に留めておかねばと思う。

