やっとこ、ここまで来ました。
まずは乗務後の方ですが、ようやく自動点呼が始まります。
対面点呼にまさるものはない、反対だ! という意見もあるでしょう。
一方で、運輸業界だけがテクノロジーを使って労働生産性をあげることが許されないのは社会の停滞だ、という意見もあるでしょう。(筆者は後者の意見です)
今回の記事タイトル、あえて「乗務後自動点呼」とか「条件付き自動点呼」という表現を使いませんでした。
行政側は仕方なく「自動点呼」(定義としては間違っていないと思います)としていますが、どんな言い方をしようが今回の『乗務後自動点呼要領』を読めば、明らかです。
国土交通省はこの度正式に、遠隔点呼よりもさらに一歩進み、無人(運行管理者や補助者が不在)点呼、セルフ点呼は正当な点呼である、としています。
実態は、無人・セルフという広報コンセプトにしたほうが事業者のみなさんにとってはピンと来るのではないかと個人的に思います。
でも、油断してはいけません。自動点呼の前提は、運行管理情報がデジタル化されていることが前提です。
じつは「ロボット点呼」「点呼ロボット」というキャッチーな言葉が、運行管理高度化方針で目指されている真の意味をぼやかしてしまっているのかもしれません。
今回のパブリックコメントの結果が、12月の中旬~最終週にかけて開催される第3回運行管理高度化検討会に提出されるのでしょう。
今回の文書には、事業者の申請受付開始時期について
令和4年 ○月○日( ○)から令和4年 ○月○日( ○)とする。
とされており、12月の検討会で開始日が決まると思われます。
最短で、第3回運行管理高度化検討会当日決議・当日開始(12月中旬)、もしくはキリのいい1月1日開始。どんなに遅くても「年度内(3月末)開始」というところでしょうか。
みたところ、事業者にとっては遠隔点呼のような審査はなく、IT点呼同様書面審査のみで開始できるようです。
・・・ということは、遠隔点呼も、自動点呼同様、来年からは立ち会い審査をなくすのかもしれませんね。
自動点呼のこれまでの経緯及び遠隔点呼のこれまでの経緯については以下を併せて参照ください。