毎月、運輸局ごと・業種ごとに監査・行政処分の結果が公表されています。
2021年9月度、中部運輸局管内の旅客(バス、タクシー)、貨物運送事業者の法令違反に対する行政処分等の状況から、「法令違反ヒートマップ」を作成してみました。
いち運輸局の、ひと月のサンプリングでしかありませんが、運輸業界でもっとも多い違反、つまり、もっとも守られていない規則は何か? 業界の実態を表しているかもしれません・・・
平均約5.9件
中部運輸局管内の9月度の行政処分は
・トラック 6事業所
・貸切バス 3事業所
・乗合バス 1事業所
・タクシー 1事業所
合計11事業所でした。
![](https://transport-safety.jp/wp-content/uploads/2022/02/5621deba8a18b839c7a4321764bb05e8-1024x768.png)
また、11事業所の合計違反数は65件でした。
1事業所あたり違反数の平均は、約5.9件というところでしょうか。
点呼関連違反 と 指導監督・適性診断に関連した違反 が頭ふたつ抜けている
65件の違反内容は、以下となっておりました。
![](https://transport-safety.jp/wp-content/uploads/2022/02/5f63f49b6b7d98988e1002a4a4f2d6d5-1024x768.png)
乗務時間等の基準告知の遵守違反、点呼関連、指導教育に関する違反が上位
65件の中身は、以下の違反となっておりました。
![](https://transport-safety.jp/wp-content/uploads/2022/02/ee3be1d100caf1aa771552d59c2bd436-1024x768.png)
前月と同じような傾向にあり、やはり「点呼」に関する違反は、実施義務違反で正確に実施できていないと、記録不備違反にも繋がり芋づる式に違反件数が増えてしまうものと推測されます。指導監督や適性診断も、運転者への指導教育実施に違反がある場合は、特定運転者への指導教育や診断実施も違反が見られるケースも多く見受けられました。
輸送の安全を確保するために、
改めて日々の「点呼」や「運転者への指導教育」等が適切に行われているか、今一度見直してみませんか?
監査が入ったきっかけは?(本年9月監査:実際に違反のあった11社事業所)
今回公表された監査結果の端緒は、以下の内容でした。
![](https://transport-safety.jp/wp-content/uploads/2022/02/2a831ec055ed4fee4e1d0936ea40500d-1024x768.png)
前月に続き、酒気帯び運転が1件以上。これほど飲酒運転が社会的問題化し、世間の関心が高まっているにも関わらず、ゼロになりませんね…
日常業務にこそ違反が多い
前月同様、点呼を始めたとした日常業務の違反が8割・その他、届け出書類/整備関連が2割未満の比率は変わりません。
![](https://transport-safety.jp/wp-content/uploads/2022/02/04f86ea9c104d100d663feb8a9a65769-1024x768.png)
高度管理アルコール検知器ALC-PROⅡで、確実な酒気検査実施と抑止へ
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<写真と記事本文は直接関係ありません>
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